建築業界でデジタル化やデジタルツールを始めたい人に読んでもらいたい記事です。
デジタルツールを使っていない人に「デジタル化ってどんな意味があるの?」と聞かれることがあります。
デジタル化の目的は「ビジネスを効率化・高質化」することです。
無駄なことがなくなるだけでも良いことですよね。
無駄が無くなることで生まれた時間は質を高める作業に充てられますし、仕事以外では大事な人と過ごす時間にもつながります。
他にも、デジタルスキルを身に付けることで人材としての価値が高まり、転職により年収アップやキャリアアップにつなげることも目的になると思います。
では「どんなツールを習得すればいいのか」という疑問が出てきますよね。
これを知るためには、デジタル化の目的や価値をもう少し深く考えてみましょう!
デジタル化自体の目的は「ビジネスを効率化・高質化」すること
デジタル化それ自体の目的は「ビジネスを効率化・高質化」することです。
無駄を減らして時間の有効活用を目指しましょう。
個人にとってはデジタル化によって時間が生まれますが、組織規模で考えると今所属している社員だけで以前より効率的かつ精度の高い仕事ができるようになります。
あつめたデータを人間の手でExcelにコピペする作業を自動化して、毎日1時間かかっていた作業が1分でできるようになった。
その後、データベースを作ってデータを自動で更新するようにして分析システムと連携させることで、人の手を使わずに分析結果の報告書を作成できるようになった。
報告書によって導き出された問題点を改善して純利益が10%増加した。
一般的な話ですがデジタルツールを使うとまず、単純作業から人の手を解放することができます。
その次の段階として、データ活用によって作られた成果物を使ってビジネスをより良くするための作業を始められるようにっています。
アナログでもできる作業も効率よく高度なレベルで行えるようになります。
デジタルスキルを身に付けるとキャリアアップにつながることも
個人にとってのデジタル化の目的や副産物として「キャリアアップ」があります。
例えば次のようなキャリアアップは実際に起こっています。
- 建物の設計をしていた人がデジタルスキルを活かしてデジタル推進チームのトップに昇進
- CADオペレーターからBIMオペレーターに転職して年収UP
デジタルツールを勉強することは組織だけではなく、個人にとっても大きな価値があります。
デジタル化はどうやって達成するの?
デジタル化の目的や価値が少し見えてきたと思います。
では、どうやって達成するのでしょうか。
普段やっている作業の手順をはっきりさせて、その中で「人がやらなくても良いこと」をパソコンにやってもらうことで達成出来ます。
達成のためのポイント
①作業の手順をはっきりさせる
作業の手順をはっきりさせることで、属人的な業務を見つめなおすことができます。
みんなが同じやり方で作業することで、必要な情報がはっきりします。
②人がやらなくてもいい事はパソコンが作業する
単純な作業や人がやると時間がかかる作業は、必要な情報がはっきりしていればパソコンが作業できるようになります。
単純なことから今度なことまで、方法が決まっていればパソコンはとても素早く作業してくれます。
個人ではじめるデジタル化はもっと簡単です!
個人の場合は「自分のやっている作業の手順をはっきりさせれば自動化できる」ようになります。
建築業界でのデジタル化はどうやって始めるの?
いきなり会社全体のシステム化やDX(デジタルトランスフォーメーション)をゴールにしてしまうと、ハードルが高すぎます。
スモールスタートで「今やっている作業をデジタルツールでの作業に置き換える」ところから始めるのをお勧めします。
建築業界ではパワフルなデジタルツールがたくさん使われていて、比較的すぐに使えるようになります。
まずは手の届く範囲の作業でデジタルツールを使いましょう。
建築業界で使われている主要なデジタルツールを習得しよう
建築業界内のデジタルツールで有名なものは次の通りです。
- Rhinoceros(ライノセラス)
- Grasshopper(グラスホッパー)
- Revit(レビット)
- Dynamo(ダイナモ)
BIMソフトは他にも数多くありますのでこちらの記事にまとめました。
費用や学習コストを考えると、始めやすくて効果をすぐに実感できるおすすめのデジタルツールはライノセラスとグラスホッパーの組み合わせです。
新国立競技場の設計案でも有名なZaha Hadid Architectsをはじめ世界中で使われているデジタルツールです。
特に設計職の方は絶対に使うべきです!
例えば次の画像はライノセラスでモデリングを行っています。
このモデルであれば半日もかからずに作成できますし、デジタルデータなので変更や修正もできます。
私が以前勤めていた会社ではパースを作成するために外注事務所に数十万円支払っていたのですが、パース1枚でライノセラスを何本も購入できます。
このモデルはパースや動画制作や設計図書など様々な用途に活用できます。
一つデータを作ると、別の用途でも使うことができます。
例えば、設計途中の検討で使ったデータを加工して成果物に利用することができます。
データの使われ方をはじめに考えておけば無駄なデータを作らなくて済みますし、非常にたくさんの作業を効率化できます。
デジタル化を始めるためには環境整備が必要!
スモールスタートではじめていく事で無理なく日常業務に変化を起こせるデジタルツールですが、使い始めるためには環境整備が必要です。
建築業界で働いている人は比較的スペックの高いパソコンを使っていると思いますが、家電量販店で売られているようなパソコンではデジタルツールを動かせない場合があります。
環境整備の進め方やどんなパソコンや周辺機器が必要なのかは別の記事で詳しく解説しています。
まとめ:デジタルツールで更に効率よく質の高い仕事をしよう!
この記事ではデジタル化の目的と、建築業界で使われている有名なデジタルツールを紹介しました。
デジタル化の目的は「ビジネスを効率化・高質化」することです。
無駄を減らして時間の有効活用を目指しましょう。
業界では貴重なスキルを習得できるので、キャリアアップにもつながります。
また、パワフルなデジタルツールとして次のものを紹介しました。
- Rhinoceros(ライノセラス)
- Grasshopper(グラスホッパー)
- Revit(レビット)
- Dynamo(ダイナモ)
スモールスタートではじめられて効果を実感しやすいツールはライノセラスとグラスホッパーの組み合わせです。
ソフトによって、もしくは使われ方によって、デジタルツールはスペックの高いパソコンが必要になります。
まずは自分がデジタルツールを使う目的を考えて、目的を達成するためのツール選びや環境整備を始めましょう。
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