ライノセラスのパース入門記事の4回目です。
この記事では、ライノセラスを使って壁を作成する方法をお伝えします。前回のチュートリアルはこちら。
ライノセラス建築入門:壁を作る方法を画像付きで解説
今回は下の画像のように建物背面の壁(ピンク色の部分)を作成します。
壁の枠線を作成する
Topビューで柱の枠線を表示させます。
レイヤーを分けておくと今回のようにあとから使えたりするので便利です。
下図のようにRectangleコマンドで壁の枠線を作成します。
Arrayコマンドを使って作成した枠線を複製します。
- 壁の枠線を選択してArrayコマンドを実行
- X3, Y1, Z1
- 移動量は下記の通り
- 始点と終点を指定することで移動量を決定できる
◎スナップがきかない方
- ウィンドウ下部にある「□端点」などにチェックを入れる
壁のソリッドを作成する
枠線から壁を作ります。
- 枠線を選択してZ方向へ4000mm押し出す
- ソリッド壁をZ方向へ6000mm移動
- Frontビュー表示してArrayコマンドでソリッド壁を複製する
- X1, Y6, Z1
- Y軸方向移動量4000とする
- FrontビューなのでArrayコマンドの軸の違いに注意
Arrayコマンドなどを利用して3列を5列に増やしましょう。
はじめに作成した3つの枠線から1階のソリッド壁を作成します。
- 3つの枠線を選択して押し出しコマンドを実行
- Z軸方向に6000mm
作成した壁と、梁が重なる部分をBooleanDifferenceコマンドで切り欠きます。
- ソリッド壁を選択してBooleanDifferenceコマンドを実行
- beamレイヤーを表示させてソリッド梁を選択
「元のオブジェクトを削除」がTrueになっている方は、そのままだと梁が消えてしまうので切り替えておきましょう。
柱と梁と壁を表示させると次のようになります。
Topビューに戻ります。
最終的に次の画像のように枠線を作成する予定です。
建物内側の壁を作成する
Rectangleコマンドを使用して他の壁を作成していきます。
Mirrorコマンドで作成した壁の枠線を複製します。
始めに作成した壁の枠線も複製させましょう。
左右の壁の枠線の長さを短くする必要があります。
壁の枠線を選択してScale1Dコマンドを実行します。このコマンドはXYZの1つの軸方向に拡大縮小するコマンドです。
- 壁の枠線を選択してScale1Dコマンドを実行後
- 壁の枠線の左下の角をクリックして始点を決定
- 壁の枠線の右下の角をクリックして終点を決定
- 壁の枠線がX方向に伸び縮みするようになる
- 6500と入力する
元の壁の枠線の長さを1500mm縮めます。
- 元の壁の枠線の長さ=8000mm(スパンは9000mmで柱型の1000mmを除く)
- 変更後の壁の枠線の長さ=6500mm
変更した壁の枠線に垂直な壁の枠線を作成します。今回はいずれも200mmの幅で作成します。
記事の前半で作成した外壁と同様の作成方法で壁の枠線からソリッド壁を作成してみましょう。
- 枠線を押し出して4000mmのソリッド壁を作成
- 2階レベルへ移動(Z軸方向6000mm)
- FrontビューでArrayコマンドで複製
- X1, Y6, Z1で移動量4000mm
- 枠線を押し出して6000mmのソリッド壁を作成
- BooleanDifferenceコマンドで梁との重なりを切り欠く
前回までに作成した柱梁床や天井を表示させると次のような見え方になります。
次回はファサード(ガラスカーテンウォール)の作成を解説します。
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